2018年11月8日に開催いたしました「市議会議員の意見を聞く会」
6名の議員の方に登壇していただき、意見を述べていただきました。
この記事はその発言を書き起こしたものになっております。
6名の市議会議員それぞれの意見を読んでいただき、
11月18日の住民投票へ足を運んでいただければと思っております。
渡辺議員
改めましてみなさんこんばんは。今日はJCの皆様がこの場を設けていただきました。改めて感謝を申し上げたいと思います。
私自身もご案内をいただいて、どんな意見を持たれているかも分からない方もいらっしゃるので、他の議員の話も聞けるということで、楽しみにやってきましたけども。今日は予想外にトップバッターというようなことでございます。
議会の方でも私と次の吉田議員と一緒に政策研究の会も作って、活動させていただいておりまして、会派の方としましては、人口の減少の問題、この問題からやはり市名は変更しべきだというような考え方をしておりますけども、その部分に関しては吉田のほうから述べてもらえるということで、冒頭ということなのでで私が思う市名変更に対しての概論というか広いところからまずはお話したいと思います。
まず私が今回の市名問題、特に関心を持ち出したのは2年前。住民さんから「丹波市のホームセンターへ行ってきてくれ、えらいことになってるから確認をしてきて対処してほしい」というようなお話を伺いました。行かせていただくとホームセンターの前に「丹波篠山特産黒枝豆」という箱が山のように積まれていまして、ちょっとえらいことが起きたなというところで、店員さんに事情を伺って、ここに並べてもらうの困るんだけどというお話をさせていただいたんですけども、向こうの店員さんは「丹波篠山は丹波市と篠山市のことですし、別に並べてもいいと思っています」というようなお話を最初されたんですけど、事情をお話すると理解をしてくれたんですけど、篠山のお客さんも来られます、ということでこればっかりはどこで皆さんお買い物に行かれるかわかりませんから、一応お願いというような形でできるだけ配慮お願いしてきたんですけども。そのあたりから、やはり放置をするとこういう課題も出てくるなと思っています。
実際にその秋から丹波市さんの方で特に気になっていたんですけど、宅配便の集配所の郵便局の職員さんにお伺いすると、やっぱりかなり発送でたくさん箱に入れてもってきてやで、という話をしました。次に生産者とお話をしたんですけど、生産者の方は丹波市と篠山市のことやと思って使わせてもらってるねやということで、全然悪気はなくて、私はそのことについてこちらも攻めるつもりは全くないんですけども、こういった状態が常態化していくのはこれまで篠山が丹波篠山という名前を使ってきて、それを目玉にして表に出してまちづくりを行ってきた部分に非常に影響が出てくるんじゃないかと思います。それからいろいろと調査もさせていただいて、いろいろなことを考えていくと他にもいろいろと誤解と混乱があるのかなということを感じるようになりました。
そして、具体的にはこの議論が始まったのは2年前。昨年の2月に要望書がそこからどんどん出てきて、変えて欲しいという意見が出てきました。その時の理由がいろいろと要望書を見るんですけど、その内容を見ますと2つのことがありました。1つは、丹波篠山の「ブランド」をしっかり守って欲しいというようなこと。もう1つは、丹波篠山は自分たちの誇りだから、そのことはしっかり市名にして守ってほしいという大きな2つの理由でした。
ところが、それ以降議論の中心となったのが何やったかといいますと、最初にいろいろ出てきたのが「産地表示」の話で、丹波篠山の産地表示が使えるかどうか、それから、結局そんなもの商売人や農家のためだけの議論になるかというような話になってきて、そしたらその次に市のほうが経済効果ということで、その経済調査をすると、52億という参考数字を発表したんですけども、それに対してもなかなか信用できない数字だなという意見が取り沙汰されるようになりました。
そして、この2つの問題について本当は話をしていかなければならなかったんですけど、誇りとかプライドの部分が置き去りになって議論が進んできたという少し残念にな部分がございます。ただし、この誇り、プライドとブランドというのは非常に相関性があって、やっぱり良いブランドを作っていこうと思ってしたら、やっぱり作る人の責任というかプライドを持って作っていくし、それがお客さんから評価される、街で評価されるとそこに住む私たちの誇り、街に対しての誇り、商品に対しての誇り、サービスに対しての誇りが高まっていきます。
そういった意味で、今回私が非常に残念に思って、ここに集まられている皆さんに考えてほしいのは、もうブランドの議論は十分したと思います。あとは丹波篠山は自分たちの誇りになっていないか?そういうことをちょっと考えてもらいたい。テレビで丹波篠山とでて、丹波市のほうが映ったり、違う表現が出たときに、何かおかしいなと思われたときはありませんか?あるいは、どこから来られました?というときに「丹波篠山」というと「ええとこやね」と言われたら嬉しくなられたことはないですか。それがこれです。やっぱりそういったものがこの混乱で段々とおかしくなっていくのが私は残念。やっぱりこれからしっかりしたまちづくりをしていこうと思うと、一人ひとりが故郷に対して、この町に対して誇りを持っていかないといい街にはできない。そういう確信をいたしました。ですので、いろいろと混乱を止める方法を検討しましたが、法的に、制度的に保護する方法は市名変更しかありません。いろいろ検討しました。ですけどこれしかないです。
ですので、今回いろんな意見があるかもしれませんけども、将来のことを考えていただければ、その市名を変更するということで、丹波篠山のプライドと、そして一番大事な心の部分。プライドと誇り。これを守ってほしい。そのために、次の住民投票では賛成もしていただいて、そういった意見を住民投票の結果を受けて、しっかりと議会の方で検討して次の時代のまちづくりに取り組んでいきたいと思います。時間がございます。なんとかそういった想いを受け止めていただきまして、住民投票の方には是非とも足を運んでいただきますようよろしくお願いいたしまして、私の意見とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
吉田議員
失礼いたします。まずはJCの関係者の皆様、本日はありがとうございます。先程ご紹介に預かりました市議会議員の吉田知代と申します。私の意見をまとめてまいりましたので、皆様にお伝えしたいと思います。
私は市名変更に賛成の立場で、1つ目は篠山市の現状、2つ目は篠山市の将来予測と観光政策による定住促進、そして3つ目には地域ブランドの発信やシティプロモーション効果について意見を述べさせていただきます。
まず、篠山市の現状ですが、篠山市は1999年4月旧多紀郡4町で全国の先駆けとして合併した後、長きに渡り財政難で苦しんできました。しかし、市民の皆様のご協力がある中で、篠山市の財政計画が着実に進むと共に、日本遺産の認定、ユネスコ創造都市ネットワークへの加盟、全国景観モデル都市選定等の嬉しいニュースもあり、来年篠山市は市政20周年を迎えようとしています。来年は新元号となり、新しい時代の幕開けの中で深刻な問題となってくるのが、2025年問題です。これは、団塊の世代が介護人数の6割75歳を越えた後期高齢者で、国民の3人に1人が65歳以上、そして、5人に1人が75歳以上と超高齢化社会を迎えます。国立社会保障・人口問題研究所が昨年発表しました将来人口推定と篠山市の人口推移を見てみますと、65歳以上の人口が今後も増え続け、2025年をピークに減少します。しかしながら、2020年を境にして75歳以上が16%増加し、65歳以上が20%も減少すると推定されています。地域を支えている中核層が減少し、間違いなく地域活力の低下を呼び起こします。篠山市の場合は国の予想よりいち早くこの問題に直面することになり、早く対策を投じていかなければならない心持ちです。
そうした中で街の活力をもたらす政策の1つが定住促進です。ある程度の時間を要しますが、人口を維持するとともに、交流人口を増やしていくことが篠山市の2020年問題に必要であると私は考えています。この人口維持と交流人口の増加には、観光事業が効果的です。観光は関連する分野が多岐にわたっており、宿泊、飲食、ガイドなど、就業者数が増加すると共に、人口の維持が関係します。ちなみに、定住人口一人あたりの年間消費額は約125万。外国人観光客約8人分の消費額に相当します。また、観光を初めて篠山を訪れる方々に篠山の魅力を知っていただく、関わっていただく第一歩となり、国としても観光立国日本として地方創生に取り組んでいます。
最後に地域ブランドの発信やシティプロモーション効果についてですが、丹波篠山市に市名を変更した場合、地域経済に与える波及効果の資産額は52億円と算出されていますが、今回丹波篠山市に市名変更した場合の日常の会話の1つの事例として、市というものについて考えてみました。
市の方々が市街に行かれる時、または出られたときにこのような会話はないでしょうか。「市外に行かれるときはどこに行かれるの?」と聞かれたら、「神戸に買い物に行ってきます」「西宮の親戚に会いに行ってきます」また、市外に出た時、「どこから来られたんですか」と聞かれたら、「篠山から来ました」と答えると思います。さらに、観光客の方も「丹波篠山に来ました」というよりも、篠山に来ましたといわれる方が多いのではないでしょうか。
このように、日常では市を付けて会話されていないのではないでしょうか。そうした中、合併前の氷上郡のときは「氷上から来ました」「柏原から来ました」と答えられていた方には、丹波市が誕生した後は、丹波市の方々は丹波から来ました、と言われるのはごく通常の会話だと私は思っています。
つまり、市は文章に書くときですとか、正式な場、また市役所、行政を指して使うことが多く、日常ではあまり使われない場合が多いのではないのでしょうか。市名を変更しなくても地域ブランド発信やシティプロモーションに力を入れるべきとの意見もあります。しかしながら、通称での丹波篠山では印刷する書面とラベル等での仕様に限られますが、丹波篠山市になった場合は、現在の「篠山から来ました」が「丹波篠山から来ました」。また、「篠山に行ってきます」から「丹波篠山に行ってきた」となり、特産品や使う方に伝わっていくだけでなく、市民の方々の日常の会話から地域ブランドの発信やシティプロモーションにつながると考えております。今後の篠山市がブランドを維持し、また、知名度や認知度を上げるためにもブランドを形成しなければなりません。
丹波篠山ブランドという豊かで素晴らしい資産を活かすことが大切であり、そのためにも市名と同一化することがブランドを守る第一歩であると私は考え、市名変更に賛成の立場で意見を述べさせていただきました。
ご清聴ありがとうございました。
安井議員
みなさんこんばんは。今日私は市名変更に反対の立場で意見を発表させていただきます。
市名というのはそもそも合併時に熟慮して決めるべきで、軽々と変えてほしくないです。人の名前も一緒だと思います。人の名前も変えようと思ったらかなり正当な理由がないと使えますと認めてもらえない思います。今、丹波篠山の市名変更が私はそれほど正当な理由になっているのだろうかと疑問を感じております。
まず、市の広報誌のタイトルは丹波篠山です。私はこの丹波篠山という使い方、これを愛称として使う分には非常に好きです。市名として使う必要性というのはどこにあるんだろうかということに疑問を感じております。そして、丹波篠山といいますと今、吉田議員も言ってましたように丹波市がありますので、丹波市と合併したのかという話もよく聞くんですよ。篠山が丹波市と合併したと勘違いされることが増えるわけですよね。それは非常にデメリットの方があると思います。篠山市は県下でも財政が非常に厳しい事態で、市名変更の方に市の資源を投入するよりも他に使わなければならないことがいっぱいあるんです。その辺の優先順位を考えると私は賛成しかねるんです。
私の後援会長に神戸商科大学、まあ今は兵庫県立大学なんですけども、そこの名誉教授である小森星児先生に後援会になってもらっています。先生は篠山の黒岡に在住されていて、私も一緒にテニスをしたり市のことについて意見交換をしているわけなんですけども、先生は今回の問題でこのようなお話をされております。
篠山市を含む地方都市が直面する課題は人口減、高齢化、低生産性の3つに要約できる。市名変更はこうした問題の解決に役立たない。市名は文化遺産であり商品化するには慎重であるべきだ。目先のことにとらわれてまるで丹波市の分家のような名称を使用するのは間違いだ。3つ目、市政の重要な問題については審議会で専門家や外部の意見、さらに市民の意見を聞き、証拠に基づいて決定することが今日の常識である。その点から見ると、丹波篠山市の市名変更の意思決定は拙速のそしりを免れないと指摘されております。私もそのように思います。
今回の市名変更の問題は氷上郡が合併するときに、氷上郡でアンケートの中で一番支持されていた氷上市にならず、2番目の丹波市に決まったことが原因だと私は思います。しかし、丹波というのは京都の亀岡、綾部、福知山、南丹、京丹波町も含めて6市1町の大きな地域なんです。今、大丹波という使い方をされております旧丹波の国ですね、その旧丹波の国が力を合わせて丹波ブランドを盛り上げること、私はそれが大事だと思います。篠山さえよかったらいいというそういう考えはいけないと思います。丹波篠山産という表示が使えなくなるかも知れないという理由で市名変更が必要かなと考えられたかと思いますけども、これは丹波篠山が篠山市のことですといえば、それを社会に認知してもらえてさえいればこれからも未来永劫使えるんですよ。市名変更しなくても使えるんです。そこのとこは分かっていただきたいと思います。
それと、使いやすい文字、名称というのは漢字二文字なんですよ。市名というのは貴重な歴史なんです。漢字二文字で市名を表す伝統というのは奈良時代に遡るんですけども、好字二字令というのができましてですね、諸国に風土記を命じた勅令が好きな字を二文字選んで地名として名付けなさいということが決まったんです。ですから市の名前で、神戸、大阪、京都、東京、ほとんど漢字二文字なんです。これは漢字二文字が歴史的にも日本で長く使われていて使いやすい長さなんです。丹波篠山市という名前にしてしまいますと、字が増えるんです。字が増えるということは使いにくくなるんです。普段、フルネームでは丹波篠山市になるんですけども、それを短縮して「丹篠」とか「篠山」だけ使うのであれば市名変更の意味はないんじゃないかなと思います。
それと、旧国名を冠するというのは後からできた都市なんです。例えば漢字4文字の旧国名を付けたところというのは、歴史的に言えば分家筋、都市格で言えば新参者なんです。近畿では近江八幡、河内長野、大阪狭山、大和郡山、大和高田こういうところは漢字4文字なんですけどもこれらはすべて固有名詞ではありません。例えば大和高田の場合を考えてみますと、大和高田が出来る前に、新潟に高田市というものがあったんです。それで後から付ける市になったときに高田市というのは使えないものだから、それで旧国名の大和を付けて大和高田市にしたわけですね。ですから、篠山の場合は他に篠山という町がないんですよ。だから丹波を上につけなきゃいけない必然性は存在しないんです。そして、丹波篠山にするとそれは丹波市と丹波篠山市と比べたら丹波市が本家で丹波篠山市が分家のように思われるんじゃないか。そういう懸念を持つべきじゃないかと僕は思います。
それから、篠山市は「しのやまし」と誤読されるから丹波篠山だったら誤読されないから名前を変えたほうがいいという話も聞きます。しかし、読みにくい名前なんて全国にいくらでもあります。宍粟市だってそうですし、お隣の三田市だって東京では「みた」と呼ばれています。誤読をされるから変えるなんていうのは変更の理由にならないと思います。そして、誤読をされないように篠山という文字の上に「ささやま」とルビをふればいいんです。篠山市が発行する広報誌なんか全てルビを振って読み間違えられないように努力を今までしてきたかというとしてないんですよ。やっぱり間違えられて困るのであれば、間違えられないように努力するのが僕はそれが大事やと思います。
それから、市名変更の経済効果の52億といって市が試算してましたけども、これは10年間で52億ほどを予測してるわけですよね。で、篠山市の経済を考えますと、1年間、商業工業を合わせると約800億円です。10年間で8000億。8000億円の中の52億というのは1%に満たないです。0.6%ほどです。それはあくまで試算ですけど誤差の範囲内だと思います。52億という数字はとても大きく感じますけども8000億という数字と比べたらとても小さい数字になります。そして、丹波篠山市に改名したらメリットがあるという言い方をしますけども、篠山だけが丹波という名前をつけるわけじゃないんです。もうすでに京丹波町も丹波市もあるわけですから、篠山が丹波丹波といえばそういうところは喜んでうちの宣伝をしてくれとるなと思うわけですよね。それは、僕は決して好ましいこととは思わないです。
先程も申し上げました通り、自分のとこの地域だけが良かったらいいんじゃなしに、やっぱり旧丹波の国全体としての底上げを図ることが大事なんじゃないでしょうか。そのために栗の振興会なんかは、京都と一緒に栗の品評会とかされてますよね。やはり、府県をまたいだ連携をしていることが大事なんじゃないかと思います。
それと住民投票を求めて1ヶ月間に1万以上の署名があつまりました。これはやっぱり酒井市長の進めた市名変更のやり方が拙速だということと、それからもっとみんなの意見を聞いて欲しいという意見が市名変更を1万以上の署名を集めたと思います。せっかく1万以上の署名が集まったんですから、住民投票を成功させて、全国に篠山は民意の高い町だなと思われるように皆さん頑張っていただきたいと思います。
私たちも精一杯頑張ります。どうもありがとうございます。
木戸議員
みなさんこんばんは。私、篠山市議会で高志会という安井議員と恒田議員と私と3人で会を組んでおりまして、その代表をしておりますので、本日は会派で合意形成していることについて少しお話をさせていただければと思います。
まずは本日、お招きいただきまして本当にありがとうございます。今日は市議会議員の意見を聞く会ということで意見を述べさせていただきたいと思います。まずは市名につきましては、丹波篠山に変えたほうがいい、という意見と、篠山市が良い、という意見。どちらも多くあるのが実際ではないかという風に考えております。
まず、私たち高志会の合意形成についてお話をさせていただきたいと思います。高志会ではこの問題が起こった当初から市名の変更については自分たちの住む場所の名前を変えるというので、直接すべての市民として市名は市内に住む人のものではなくもっと多くの人にも影響を与えるものであるために、自分たちのことだけを考えるのではなく、それらも含めてなお変える必要があると市民の皆さんが判断するのであれば、当然変更すべきものであるものではないかと考えてきました。そして、このようなことを考えると、住民の大方。大方というのは5割でもなくて7割8割の方々の声が必要ではないかという風に考えてきました。なので、そこまでの合意形成が図られていなければ変えるべきではない、とこれまでは考えてきました。その後、議論が1年半続きまして、今回市民請求により市長や議会の意思は関係なく住民投票が実施されることとなりました。こういった事態を受けまして私たち会派といたしましては、この市名の変更問題は住民投票の結果を尊重する。つまり、住民投票の結果が市名変更の結果に直結するという会の合意をとっていることを伝えさせていただきたいと思います。
続いて、これまでの経緯を振り返りながら、今議員として市名変更にどう向き合うべきかを考えているかについてお話をさせていただきます。今回、元酒井市長は市名変更について住民に十分に説明を尽くして、8割の方に理解を得られたとして市名変更に踏み切ろうとされました。それが、8月1日。この方針が出される前の本年6月の第114回の市議会定例会において、約30名からなる子育て世代の女性を中心とした「篠山を元気にする会」の皆様から、市名変更は住民投票をしてほしいという請願が議会に提出されました。この請願に対する議会の賛否は8:9で不採択ということになりました。議会でも真っ二つに意見が別れ、結果、請願が不採択となりましたが、この議会の姿勢は住民投票の署名数を見ると、民意と少し乖離したものではないかと考えています。議会で請願が不採択となった後、7月5日に住民投票を求め署名活動を行っているといった新聞を読まされました。その署名活動を行っているという風な姿勢を示されたのが、小寺恵美さん。市名の名付け親になろう会の代表を務められた方ですけども、この方から私たち高志会にも協力して欲しいというような依頼がありました。私たちは市名変更は市民みんなで決めるべきという声は決して少なくないだろうと。このまま市長と議会だけで決めるのは間違っていると考えておりましたので、悩みましたけども市民活動を支えて共に汗をかくことというのは市議会議員として当然のあるべき姿と考えましたので、活動に協力することにいたしました。結果として1ヶ月で10271筆という署名が寄せられまして、これには私たち自身も本当に驚く結果となりました。そして、ここに大きな民意があるということを再確認させていただきました。
市名変更については自分たちではなく、多くの人に影響します。今回市名変更の要望が各団体から出されたように、丹波篠山市に変更したいと考えておられる方もたくさんいらっしゃいます。またそうでない方もたくさんいらっしゃいます。私たち高志会はこの問題を会派で議論し調査しました。そして、市名変更とブランド、経済効果との関連性に明確な結論というのはないと考えるようになりました。
誤解があってはいけませんので2点、お話させていただきたいと思います。
まず、先程も話が出ました産地表示についてですけども、これは産地表示、市名、自治体名にしてほしいという県からの要望が出されているのは事実です。しかし、みなさん結構誤解もありまして、丹波篠山という表記の丹波篠山の表記が使えないという問題ではないということだけはまずはご理解いただけたらと思います。そして、丹波篠山がどこを指すかという誤解、これも確かに今は分からなくなっているのかなと私も実感しております。そして市議会の特別委員会で作った調査での丹波篠山市にすれば、私たちが普通に考える範囲ですけども当然誤解は減るだろうという風に考えさせていただきました。一方で、丹波篠山というのがどこを指しますかという市が400万円出して調査会社に委託したアンケート調査の結果は、丹波篠山といえば、丹波市、篠山市以外の亀岡、京丹波町、いろんなところを答える人がいるんです。こういう調査結果を分析すると、丹波篠山市に変更したら、丹波篠山は丹波篠山市になるかというと100%はならないという結論を導き出しているのも事実ですので、また後ほど読んでいただいたらと思います。
この問題につきましては、現在市名変更を要望されている方々が展開されている変更推進運動というのがございますように、丹波篠山が好きといった気持ちの問題に帰趨していくのではないかという風に考えています。丹波篠山が好きと同じく篠山が好き、愛着があるというのも事実ではないかと思います。特に、この問題に1つだけどうしても言いたいことは、篠山はダメという論調だけは決して良くないという風に私は考えております。合併して20年、篠山として故郷教育をしてきた子どもたちにとって「篠山はダメ」「篠山では戦えない」これを発言することは良い出来事ではないと考えております。篠山にアイデンティティを感じている子どもたちもいるということでも心を寄せてこの問題を皆さんで考えていただけたらと思っています。
次に、住民投票に向けた議員の姿勢についてお話をさせていただきたいと考えております。今回、篠山青年会議所様では私たち議員の意見を聞きたいということでした。住民投票が数日後にこれから投票が始まろうとしている今、議員がどういった姿勢でいるべきかというのを、私も考えさせていただきました。今回、もと酒井市長は住民投票、特に住民請求で行われた住民投票は投票率が50%行っていないんだということで出直し市長選をすることで投票率を上げるというのに繋がるというような発言をされました。確かに住民投票は投票率50%に達しないものもたくさんあるんです。これについても私も結構調べまして、住民投票の今回会派のチラシを10日に新聞折り込みするんですけども、その裏面に住民投票についても書いていますので、また新聞折込を見ていただけたらと思います。特にこの住民投票について一覧を出したんですけども、大体今まで住民投票行われている6割は50%を越えています。そして越えていないものはどういったものかというと、議会が市長が完全にこっちですよと意思を示したものというのは住民の関心が低下しています。また、一方で片一方の意見の方が棄権をしてください、それが意思表示ですという風なチラシをまかれたというもの。その反対に、都構想を含めて50%以上行っている事例は何かというと、「住民が決めるんだ」というメッセージを発した住民投票の場合です。これらは全て会が住民投票条例を設置した。私たちがこの直前で賛成反対を載せるとそれは住民の関心が低下するのではないかと記憶しています。
今回、議会がすべき態度は、大阪都構想でもありましたように、住民が決める。都構想の場合は法律で決まってますので、結果が直結したもの。議会や市長は決めれない。今回、法的拘束力はないという方もいらっしゃいますが、住民投票はものすごい我々選挙受けますので、拘束力というか重みがあります。それを市民の人にわかっていただいて、議会は市民にメッセージを投げる。市民がどう考えるかという態度をみんなで示す。それを議会もやっぱり発していく必要があるのかなという風に思います。
過去の事例を見ると、住民投票が成立してる成立していない、だんだん見えてくるものがあるんです。議員が賛成や反対やでバチバチやっていると、市民はやっぱり関心が薄れたり諦めるというのがあると思いますので、私はその辺、議論をしてもメッセージを発して皆さんでこの住民投票の投票率を上げて、成功させていきたいと思います。
本日は本当にありがとうございました。
恒田議員
改めましてこんばんは。ご紹介いただきました篠山市議会議員の恒田正美でございます。出身は、旧西紀町でございます。今日は最初に司会者の方から10分程度の意見発表というお言葉があったんですけど、ちょっと私の耳に入ってきておりませんでして、ほんの少しの文だけ書かせていただきました。
私の市名変更に関わるちょっとだけ話をさせていただきたいと思います。
私は平成20年4月に行われました市議会議員の選挙に出馬をさせていただいて、そしてその中で新人議員4名で新風という会派を持つこととなりました。この新風の中で市名の検討をして市名変更しようじゃないかという中で、市名変更をするのであれば、急がず目標地点を設けて、5年先でいい、10年先でいい、という目標地点を設けて市民の皆様に十分検討をしていただいて、そして説明をしてそのあり方を皆さんに説いてするべきじゃなかという議論をしたことを今思い出しております。
そしてその中、住民投票条例ができたりしました。そして、ある一般質問の中で市長に対して市名変更にかかる住民投票条例はいかがなものか、という質問をした議員がいました。そのときに、前の酒井市長は「市名変更は住民投票をする」という回答をしております。それから、平成25年12月に住民投票条例が議会に承認され、平成26年4月から施行されております。
今日は6名の議員が出席させていただいたんですけど本当は18人います。18人揃って皆さんに意見を述べさせていただいたら本当は良かったんですけど、私からあと12名には今日の雰囲気を伝えさせていただきたいなと思っております。
それではちょっと短くなるんですけども読ませていただきます。
今回、一般社団法人篠山青年会議所様からいただいた市議会議員の意見を聞く会にお招きいただきありがとうございます。
中書には、篠山の明るく豊かな未来のために、市民が市政に関心を持ち行動することが必要であるとあります。それは最初に理事長の方からのご挨拶にあったとおりだと思います。私も篠山青年会議所の皆さんと同じく、市民みんなが市政に関心を持って行動していただくことが市政発展、そして、地域発展に繋がっていくと思っております。今回、行います住民投票は住民自らが今後の篠山市の問題に気持ちを込めて1票を投じることで住民の意思を確認する手段として最大の役割を果たし、その結果を通して自らが関わった市名変更問題だと、これを持ち続けることが大事だと思います。
私はこの夏、先程会派の二人からも話がありました通り、高志会の仲間とともに、市名の名付け親になろう会が行った住民投票の署名活動を応援し、署名にも周りました。その際には「あなたは市名変更に賛成派ですか、それとも反対派ですか」という声を多くの方からいただきました。住民投票を求める私は、どちらとも答えは表向けには出しておりません。ですから、この場でも私の意思表示は控えさせていただきたいと思います。住民投票が終わり、市名変更が議会に上程された場合には、住民投票の結果を尊重し、先程の会派長の話でもあったわけですけども、尊重していきたいと考えております。
平成23年第78会定例会、私、一般質問をしたわけですけども、その一般質問の中で、市名変更はどの程度篠山の時代を作る、それに対して影響があると思いますか、という質問に対し、前酒井市長は市名がどうだから時代が作れると、作れないというものではないという風に思います。もう一度読み上げます。市名がどうだから時代が作れると、作れないというものではないという風に思います。と答弁をしておられました。市名が丹波篠山市に変わろうとも、今のまま篠山市であろうとも、私たちが行うまちづくりには変わりがあってはならないと思います。前を向いて進む。それが篠山市に必要だと思います。
皆様の住民投票への一票一票を積み重ねていただいて、投票成立に向けていただくことをお願いして、私のここでの意見発表とさせていただきます。
大上議員
改めましてみなさんこんばんは。ただいまご紹介いただきました篠山市議会議員の大上でございます。本当にお忙しい中、足を運んでいただきまして本当にありがとうございます。
まず初めに市名変更にかかる住民投票の件に関して私からの思いを皆さんにお伝えさせていただきたいと思います。
この件に関しましては約2年間の間、議論がなされてまいりました。その間、議会では特別委員会を設け、そして市の行政側もプロジェクトチームを作り、調査・研究をしてまいりました。その結果、行政側としましては、経済効果、あるいは地域ブランド振興の確立に有効であるとか、様々な観点から変更するべきという考えの中、判断をされたわけですが、残念ながら議会の方では最終的な結論を出すことができませんでした。その件につきましては、本当に様々な市民の皆様から色んな厳しいご意見を頂戴しました。私もその席に身を置いている一人の人間として、本当にこういった混乱を招いた件に関しましては市民の皆様に心からお詫びを申し上げたいと思います。しかしながら、住民投票は18日に票開示をされることが決定しておりますので、なんとかこの件に関しては必ず住民の皆さんの手で成立をさせなければならない大切な問題であることは皆さんは重々ご理解をされていることかと思います。
議会の方で、視察研修にいってきた三重県の亀山市、そして滋賀県の彦根市にいってきたんですけども、そこの市役所の方々もこの件に関してはとても関心をもっておると。18日の票開示必ず注視して見ています。先日7日には、朝日放送で早朝の番組であるんですけども、この問題を取り上げて放映をされておりました。私たちが考えている以上に全国の皆さんからこの件に関しては本当に注目を浴びております。もしもこれが50%を切ってしまうと、本当にこの問題はいったいどうなるのでしょうか。市民の方々が本当に意見を割ってしまい、お互いの中傷誹謗が起こり、本当にこの問題が解決できなくなるのではないかということを本当に私自身危惧しております。
今日参加いただいた方はもちろん住民投票に行っていただけるかたですけども、そういった方々にさらにご家族、有権者の方々、そしてお知り合いの方々に、それを根深く皆さんに広報して頂き、必ずこの50%を越える投票率で全国に民意の高さを市民一人一人が示していきたいと思いますので、何卒皆様のご協力を賜りますよう、よろしくお願いをしたいと思います。
そして、市名変更の問題ですけども、私は市名変更に関しましては賛成の立場でこれまでも議会の方で自分自身の意見を述べさせていただきました。私の思いというのは、皆さん議事録というものを検索されて読まれているのがどれぐらいあるのか分からないんですけども、そこに書いてあるものが私の想いの全てなんです。議会の方でも調査研究をした結果、丹波産、篠山産よりも丹波篠山産にするほうが有効である、あくまでも統計上の話なんですけれども、そういった答えが出ているわけです。このことに関すると、皆さんは農業者、農業従事者、そしてあるいは商売人だけがこの恩恵を受ける、メリットを受けると思っておられる方も中にはあるんですけども、これは市民皆さん一人一人が大切に考えていただきたいし、市名を変更することによって経済効果があらわれたら、住民サービスとしてどのような形で皆さんに還元されるべきなのかという議論も大切な問題になってくると思っております。
そして私は市名を変更することによって地図上でしっかりと丹波篠山はここなんだということを、しっかり示すべきだと思います。丹波篠山が本当にどこか分からなくなっている。丹波市と篠山市ということを指しているという問題というのは、なかなか解決はできなかったんですけども、この地図上ではっきり示すことによって今まで誤認されていた部分が今度定着されていくと私は思っております。
そして市名を変更することによって新しい篠山、丹波篠山市になることによって私は地域ブランド戦略というのを一般質問でも述べさせていただいたんですけれども、この京阪神から1時間圏内にあるこの私たちの住んでいる町、ここは本当にお隣の市のことを否定するわけではないんですけども、トカイナカと呼ばれているのは私はあくまでも都会から1時間圏内のところであるという風に考えております。おかげさまで複線が最終駅が篠山口になっているということは非常にありがたいことで、やっぱりオシャレな田舎、明るい田舎、そういったイメージ戦略をこれから丹波篠山市という市名変更をして戦略を考えていくやり方が本当にいいんじゃないかなという風に私自身はそのように考えております。
地域ブランドに関したら、地域一人ひとりの方々が今までご尽力された結果が今日であることは間違いないんですけども、私は今まで商工会、観光協会に属してきた人間として、地域のお祭りごとや大きなお祭りにはそういった方々が本当に先頭に立って地域を盛り上げてきたことは本当に事実だと思います。やっぱり、理論的な話も非常に大事で、決してそれを否定するわけではないんですけども、自分自身が大切にしていきたいのは、やはり心の部分。地域を想う心の部分を大事に想っている人間とこれからの地域のことを考えて一緒に邁進していきたいなという風に私自身は持っておりますし、そういう思いを持っている人がリーダーとなって引っ張っていくべきではないかと私自身はそのように考えております。
何卒、皆さんいろんなご意見があると思うんですけども、新生丹波篠山市として皆さんにこれからも住み良い誇り豊かなまちづくりを目指して、一緒に共に頑張っていきたいと思っておりますので、何卒よろしくお願いしたいと思います。
私は最後まで丹波篠山市に賛成という立場でこれからも訴えて参りたいと思います。ご清聴いただきまして本当にありがとうございます。